この時期になると思い出す出来事。
長文で身バレ防止に多少のフェイクは入れます。
数年前の夏休みに日頃仲のいい4家族、車3台で地方に日帰りで遊びに行った。
行き先は片道3時間の地方で、子供と大人が一緒に参加できる複数の体験教室が集まった系の施設。
子供たちが春先に夏休みに使える割引券付きのパンフレットを各親に持ってきたのがきっかけ。
偶然その地方に私たち夫婦が住んでいたことがあり、その施設のことを知っていたこともあって夏休みだしせっかくだから行ってみようとなった。
大人6人と子供6人のあわせて12人。
日頃子供つながりのママ友4人とその家族。
4世帯のうち、予定が合わせられたお父さんは2人。私の夫とYさんの夫は都合がつかなかった。
一通り施設で遊んで、そろそろ帰ろうとなったのは3時過ぎ。
そこでYさんが「ヤダヤダ、もっと遊ぶ」と言いだした。
夏休み中ってこともあって帰りは3時間以上がかかるかもしれないし、どの世帯も小さい子供を連れているから早く帰ろうと訴えた。なかでも私は現地の帰宅ラッシュ時の渋滞を知っていたから、交通事情を説明して混みだす前に帰ったほうがいいと訴えた。
Yさんは「子供だってもっと遊びたいって言ってるし、こんなに早く帰るなんて来た甲斐がない」と聞く耳を持たなかったため、Yさんとは現地解散することになった。
施設がある地方は、日中はバイパスもガラガラ。
ただし、隣の市が大小の工業団地がいたるところにある地方型の工業地帯。
複数の山を切り拓いてできたところで、山のなかだからバイパスを外れると基本的に見通しが悪く、よそから来ている人はナビが必須。
このバイパスに各工場で仕事を終えた人たちが殺到するため、帰宅ラッシュ時間は日中だと5分で通り抜けられる区画が1時間以上かかる。
それが夕方5時過ぎから7時半ごろまで続く。迂闊に迂回路を探そうとして、住宅地や工業団地に迷い込んだくらいなら笑い話ですむけど、バイパスから少しそれると整備されていない農道に入り込んでしまう。
こうなるとよくて遭難体験、悪くすると事故を起こす。
(※拓けている場所も多くある。
ただし、よそから来てバイパスの渋滞から迂回しようとする人の一定数が農道に迷い込む。
原因はおそらくナビ。渋滞を避けて行けるコースを指定すると、行き先によっては農道コースになるみたい。)
山のなかの農道は車一台通るのがやっとの細いジャリ道で、急勾配と急カーブが当たり前。
山の斜面に畑がぽつぽつあって、日中は地元の農家の方が行き来されている。
信号とか街灯とかガードレールといったものが一切ない細い道を、対向車が来たらどちらかがひたすら分岐までバックし続けないといけない。目印になるようなものはないし、崩れているところや行き止まりも多い。
日中はともかく、日が暮れてからは真っ暗闇で不慣れな人は怖くてUターンができない。
最悪、圏外。スマホのナビを利用している人はこれでパニックになる。
地元の人が危険だから迂回しないように呼び掛けているんだけど、バイパスの渋滞に嫌気がさして農道に入り込んで立ち往生する人が後を絶たず、
都会から来た人ほど迂回癖があって、自分の運転技術を過信してこのコースに陥るそう。私もそうだった。
(スマホが圏外でナビも通話手段もない状態で3時間半さまよって、真っ暗闇を半泣きになって立ち往生していたところを偶然通りかかった現地の人に誘導していただいて生還。)
Yさんのナビが私と同じスマホだって知っていたから、↑の実体験と、迂回=圏外だってくどいくらい説明して、私の二の舞にならないようにもし渋滞にはまっても絶対に迂回しようとしないように念を押して別れた。
母子2人、泣きじゃくりながらだった。
私の実体験とほぼ同じ体験をして行き止まりで立ち往生。助けを求めたくてもずっと圏外でできなかった。ようやくアンテナが一本立って、通話ができるようになった。
今すぐ助けに来て!と言いたい気持ちはよくわかる。経験者だからYさん母子の心細さも痛いほどわかったけど、どうしようもない。
「自分がどこにいるかわかる?」→わからない。
たとえ地元の人でも、こういう人を素人が回収しに向かえるわけがない。
通話先のYさんはパニックから半狂乱だし、何とか落ち着かせようと言葉をかけ続けて、隣にいた夫がその地方の警察署に通報した。
夫が状況を警察に説明しながら、私はずっとYさんに「地元の警察の人が助けに行ってくれるから待っててね」って言葉をかけ続けたんだけど、
とにかく人の話を聞かなくて困った。
「こんなに怖い思いをしている私たち(Y母子)を助けに来てくれない私さんは鬼だ!」って罵倒された。
そのうち向こうから通話が切られた。
感情的になって切ったのか、電波の問題だったのかはわからない。かけなおしてもつながらなかった。
そのあと私たち夫婦は、Yさん母子の救助を警察にお願いして、Yさんのご主人に一連を知らせるためにご自宅に駆け込んで、一緒にでかけたママ友たちに知らせた後は無事保護されることを祈るしかなかった。
日付が変わって少し経った頃に、警察から保護したって連絡がきたときは事故を起こす前に保護されてよかったとホッとした。
ところがその翌日、生還したYとその旦那が怒鳴り込んできた。
「あんな山奥に置き去りにするなんてひどい!訴えてやる!被害届を出されたくなかったら慰謝料払え!」というもの。
勝手に帰りたくないって駄々をこねて、こっちの説得にも耳を貸さず、実体験つきで迂回=圏外だって忠告もスルーして
方々に迷惑をかけ通したのはYさん本人。
ただのバカ。まったく同じ経験をした私が言うのは、鏡に向かってバカって言ってるようなものだけど。
付き合いを続けるのが嫌になって相手をしないようにした。
それは私だけでなく、4人組だった他のママ友も心配していただけに付き合いを控えるようになった。
それ以降も子供同士は仲がよかったし、
同じ町内に住んでいる関係で子供会のやりとりがあるから着信とLINEの拒否はしなかったけど、
子供絡みの接点がなければ拒否したと思う。
その時点では相手にするのも馬鹿らしいってだけだった。
Yさんは周囲に自分の都合にあわせて脚色した話をでっちあげて自爆した。
私含む一行で日帰りで遊びに行ったら私たち母子だけ置き去りにされた。
土地勘がないから一緒に連れて帰ってと訴えたのに置いて行かれてしまった。
スマホが圏外になるようなところで置き去りにされたから道がわからず、夜道を走って立ち往生してしまい、山奥で遭難した。
スマホがつながって助けを求めたら馬鹿にされて電話を切られた。
同行したママ友が別のママ(私とは付き合いはない)からまた聞きし、
そのママにお願いしてYさんがあちこちに送っていたLINEを見せてもらい、確認した時に私のLINEに送っていただいた。
事実と正反対の脚色に、いい加減頭に来て訴えられるのを待たずにこちらから訴えた。
訴えられたとわかるなり、Y一家は逃げるように引っ越していった。
慰謝料なんか払いたくない、逃げてしまえって考えだった。
こちらは弁護士を雇って正式に訴えているから、逃げた先がYの実家だってことは簡単に調べがついた。
Yの親が娘を引きずって遠路飛んできて、土下座せんばかりの勢いで謝罪してくれたけど、訴えを取り下げる気はなく、掛かった弁護士・逃走先を突き留めるのにかかった費用を慰謝料に上乗せして弁護士を通じて請求した。
2度と関わりたくなかったから接触禁止も出してもらった。
なお、補足した地方の描写にフェイクは入っていません。
地方と都会では運転に求められるスキルが違うので、ご旅行の際は土地勘のない場所で迂回路を探すと立ち往生する危険性があると知っていただけたら幸いです。