なだらかながら上向きに暮らしているし当の我が子は来年10歳になるから、色々思うところはあるけどひり捨てて厄落としとする。
出産(初産)した産院で同室だった女性の話。仮にAとする。
私は帝王切開で手術からしばらく個室にいて4人部屋に移動になった時Aがそこに居た。
よく覚えていないが我が子とAの子は誕生日が3日以内くらいだろうか。
大部屋のママは体調が悪くなければ食事は全員食堂でとる。といっても4人部屋が2つしかない小さな産院なので全員で4人程。
話しかけても無視、こちらを向かないしとても棘があった。理由はその時は全く分からなかった。急に態度が変わってしまい戸惑ったのを覚えている。
今なら分かる。おそらく私の子供がダウン症の子だったから。私ですら退院の直前に知らされたのでこの時は分からなかったけれど。
産後の敏感な時期。健常でない赤ん坊が近くにいるというだけで露骨に避けられてもしょうがない気はする。他の皆といる時はハキハキとしていたAから「近寄らないでちょうだい」という敵意のオーラのようなものを感じるほどに。
退院の前日、ミルクメーカー主催の小さな商品説明会があった。参加者は私とAのみ。最後に試供品をもらえたが2種類あって通常用とセンシティブな赤ちゃん用があり市販価格が1.5倍くらい違う。メーカーの人が「2種類あります、どちらかを1つづつどうぞ」と言った。
私の子供はとても小さく体重2000g、生まれた直後から保育器に入っていた。消化にやさしいというその高価なミルクは、説明を聞いてとても強く「飲ませてあげたい!」と感じた。が、Aが即座に「それが欲しいです
」と答え、ではこちらのママさんは通常用でいいですか?とメーカーの人に言われてしまった。はいと言うしかなかった。1つづつしか持ってきていないというのだから。
ここからは今まで誰にも愚痴ったことがない思い。
お前(A)のその5キロ近い巨大児のどこにそれが必要だというのか。私の子が力なく保育器の中で横たわっているのを見て知っているというのに。一瞬でAを軽蔑し嫌いになった、と同時に普段ポンコツでぼんやりだけど
これからは子のために母としてもっとしたたかに強くいねばならないんだと痛感した。
それを間接的に教えてくれたAには、ある意味感謝している。
Aは午前中のミルクの説明会が終わり明日退院なのに、障害児の母子が目に入るのも御免なのか個室を希望してそそくさと移動していった。
ハキハキと快活そうな新ママに見えたAがもはや巨大男児を持たされた嫌味を言うババアにしか見えなくなってたのもほんの一瞬の衝撃。今となっては名前も顔も思い出せないけど、謎の上から目線で私はお前を許すよ。
単に大きく生まれた新生児って意味で使ってるだけでは?
約10年経ってダウン親VS巨大児親だったことに気付いた>>929はどんな気持ちだろう?
巨大児もダウン障ってパターンがあるみたいだしダウン顔を知らなかった929がAへ
「うちの子とAさんのお子さんソックリですね」
なんて言ってたらAが929を毛嫌いしてミルクを奪取したのも合点がいくし最後の一行は929へも返ってしまうなと思った